Googleのロビイング費用、全米トップに躍り出る

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ワシントンD.C.におけるGoogleのロビー活動費用が過去3ヶ月で600万ドルに達し、全米で最もロビー活動に費用を投入している企業になったことを英・ガーディアン紙が伝えています

政府の規制に直面するGoogle

検索のみならず、YouTubeやAndroidなどのプラットフォームにおいて10億人を超えるユーザー数を誇っているGoogleですが、その強大さ故に、近年ではプライバシー規制や独占禁止法といった問題に直面しています。

最近では、トランプ大統領の顧問を務める著名投資家のピーター・ティール氏が、Googleなどの企業はその独占的な地位によって得ている利益を阻害されたくないために「嘘をついている」と批判していることからも、IT企業と政治の関係が重要な曲面を迎えていることが伺えます。

IT企業にも広がるロビー活動

そうした政治的局面において、特に米国ではロビー活動が非常に大きな影響を与えます。日本ではあまり馴染みのないロビー活動ですが、その最たる例としてしばしば取り上げられるのが、2008年から2009年にかけて発生したサブプライムローン問題です。

米国では、世界恐慌の際に銀行が証券取引を行うことを禁止する法律が制定されていましたが、10年間にわたって巨額のロビー費用が投入された結果としてこの法律は廃止され、その後の金融危機の引き金になったとされています。

金融業界のみならず、石油産業や航空分野では、法律の制定や改定が特定の企業に有利に運ぶような「根回し」とも言えるロビー活動が盛んに行われていましたが、近年ではシリコンバレーのIT企業でも同様の動きが活発になっています。

増大するロビー活動費用

政治献金情報データベースOpenSecretsのデータからは、Googleが、米連邦取引委員会(FTC)による監視が強まった2011年から2012年頃にかけてロビー活動費用を大幅に増額しており、以降は現在に至るまで年間1000万ドルを超える水準を維持していることが見てとれます。

こうした動向は他のIT企業も同様で、米・テックメディアのRecodeによれば、アップル社は2017年4月から6月にかけて220万ドルをロビー活動に費やしており、これは2016年の同期比でほぼ2倍に達していることを伝えています。

AIへの規制も視野に

こうした巨額のロビー活動は、現在の企業活動のみならず、将来にも大きな意味を持ちます。例えば、Googleが注力している先端分野の一つに人工知能(AI)があり、「アルファ碁」など革新的な成果を挙げていますが、そうしたAI開発に関してイーロン・マスク氏や宇宙物理学者スティーブン・ホーキング氏は懸念を持っており、早期の規制を呼びかけています。

Googleを始めとする巨大なテック企業による記録的なロビー費用には、そうした規制を呼びかける動きに対抗する狙いもあると見られています。