⏩ これまでで最大級のスパイ活動、ねらいは台湾有事へむけた準備か
⏩ 西側の諜報機関、意外な行動
⏩ 高度な技術に日本は対応できるか?
5月24日(現地時間)、Microsoft は、中国のハッカー集団が米国の重要インフラ機関にスパイ活動をおこなっていると報告した。米国海軍が影響を受けたと明かしたうえ、台湾情勢にとって戦略的に重要な米軍基地がある、米領グアムも標的になった。実際、台湾有事を睨んだ中国による技術開発の一環として、今回の侵入を位置付ける見方が出ている。
また、今回発見された侵入は、これまで判明している米国へのサイバースパイ活動としては、最大級だという。
結果的に、西側諸国にとって中国のハッカー集団による脅威はさらに増幅した。指摘された Volt Typhoon (ボルト・タイフーン)というハッカー集団は、中国国家の支援を受けているものと見られ、その巧妙さと技術は新たなレベルに達している。
さらに、今回の一件は、別の意味でも注目を浴びている。これまで情報を機密扱いにする傾向にあった西側の諜報機関が、Microsoft のものとは別に報告書を発表して迅速にデータを公開するなど、今までにない動きを見せているからだ。
中国政府が後ろ盾となって仕掛けたとされるサイバー攻撃の報告は、なぜ注目されているのだろうか。また、新たなレベルに達したと言われる攻撃は、日本にも波及するのだろうか。