💡政府は「発生確率が今後30年以内で70%」と試算
一方で、首都直下地震には様々なタイプがあり、発生確率も異なる
💡建物・人的被害をうむ最大の要因は火災
感震ブレーカーの設置率向上などで被害は9割削減可能に
政府は将来予想される大規模地震について、その発生確率を公表している。なかでも、今後30年以内の発生確率が70%とされ、首都圏への甚大な被害が予想されるのが首都直下地震だ。
首都直下地震とは、南関東を震源とする地震を指す。1923年の関東大震災をはじめ、南関東では歴史上、多くの地震被害が発生してきた。政府は、将来的に首都直下地震が発生すれば、最悪の場合で約2万3,000人が犠牲になると予想している。
しかし、首都直下地震は震源の位置などによって、少なくとも約20のパターンが想定されている。そのため首都直下地震の発生確率や、予想される被害の大きさも、それらのパターンごとに把握することが重要となる。
では、将来的に一体どのような首都直下地震が、いつ起きると予想されているのだろうか。
首都直下地震とは何か?:想定される2つのタイプ
首都直下地震とは、南関東を震源とするいくつかの地震をまとめた総称だ。そのため首都直下地震にはいくつかのタイプがあり、政府の試算では大きく2つのタイプが想定されている。
「相模トラフ沿いの地震活動の長期評価(第二版)について」(地震調査研究推進本部, CC BY 4.0)