Shigeru Ishiba(Kantei, CC BY 4.0) , Illustration by The HEADLINE

衆院選、与党が15年ぶり過半数割れ = なぜ?これからどうなる?

公開日 2024年10月28日 19:59,

更新日 2024年10月28日 19:59,

有料記事 / 国内

この記事のまとめ
💡 第50回衆議院選挙、与党が15年ぶりに過半数割れ

⏩ 「政治とカネ」に限らず、景気・物価高対策などにも不満か
⏩ パーシャル連合模索の可能性、ただしハードルは高い
⏩ 政権の不安定化が懸念、特に金融や外交・安保に不透明性

27日、第50回衆議院選挙が投開票され、自民党と公明党の与党は、民主党政権が誕生した2009年以来、15年ぶりに過半数を割り込んだ

公示前勢力(279議席)から大きく議席を減らした自民党が、単独過半数を割るのは2012年以来で、石破総理が目標として掲げていた与党過半数(233議席)も下回り、安倍政権以来続いてきた「与党一強・野党多弱」の時代が終わった。

海外メディアも与党大敗を大きく報じており、BBCは「世界4位の経済大国の政権がどのようなかたちになるのか、不透明な情勢」としてThe New York Times 紙は「日本政治は、かつての特徴であった回転ドア型のリーダーシップに逆戻りするかもしれない」と述べている。

デフレ脱却が模索される中での与党大敗が、経済や金融政策の行方を不透明にすることも懸念される中、市場は今後の動向を模索している。値下がりからスタートした日経平均株価は、13時時点では先週末の終値と比べて一時700円以上値上がりしており、方向性が定まっていない。一方で東京外国為替市場は一時、153円88銭前後と3ヶ月ぶりの安値となった。

現状、明らかになっているデータは限られているものの、与党大敗に至った原因と、これから予想される動きなどを簡潔に検討する。

自民大敗の原因

多くの報道や与党政治家は、今回の選挙結果について「政治とカネ」をめぐる自民党批判を反映したものと受け止めている。石破総理はフジテレビの選挙特番「Live選挙サンデー 超速報SP」で、

いわゆる政治とカネの問題について、全くご理解をいただけていない、ということが一番大きかったと思います。ですから、外交とか安全保障とか社会保障とか、あるいは農業政策とか、そういう個々の論点に議論が行かないで、政治とカネということについて、議論が集中した

振り返った

ただし、今回の選挙結果が必ずしも「政治とカネ」のみの審判であったかは、現時点では分からない。

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✍🏻 著者
編集長 / 早稲田大学招聘講師
1989年東京都生まれ。2015年、起業した会社を東証一部上場企業に売却後、2020年に本誌立ち上げ。早稲田大学政治学研究科 修士課程修了(政治学)。日テレ系『DayDay.』火曜日コメンテーターの他、『スッキリ』(月曜日)、Abema TV『ABEMAヒルズ』、現代ビジネス、TBS系『サンデー・ジャポン』などでもニュース解説。関心領域は、メディアや政治思想、近代東アジアなど。
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