日本でも、街中でUber Eatsを見かけることは日常茶飯事となった。上場したUberにとって、デリバリー領域は株主からの熱い期待を背負っていたが、彼らはいま米国外で苦戦を強いられている。
Uber Eatsはインドなど国外市場で撤退を余儀なくされ、米国内ではGoogleの動向も注視せざるを得ない。
インド事業の売却
今年1月21日、Uberはインドにおいて飲食宅配サービスUber Eatsをライバル社Zomatoに売却することを発表した。引き換えに彼らは、Zomato株の9.99%を所有する。
この売却によってUber Eatsの従業員が解雇されるかは不明だが、すべての配達員と電話番号や注文履歴などの顧客情報はZomatoに引き継がれる。また同アプリでは向こう6ヶ月間、インド人利用者が飲食宅配のボタンを押すとZomatoに転送される。
利益捻出という投資家からの要望に応えるため、Uberは2019年の大半を経費および従業員の削減に費やした。ギグ・エコノミーへの風当たりが強く、成長に失望感が広がっている配車部門に比べ、Uber Eatsは成長が期待されていたが、世界各地で激しい競争に直面している。彼らは新規ユーザーを獲得するため、補助金やキャンペーン費用に多額の資金を燃やし続けている。
結果として、ロシアや中国、東南アジアなどで撤退が続いており、インドは最新の事例となった。
Uberが得たもの
Uber Eatsのインド事業をZomatoに売却することで、Uberは損失を抑えると同時に35.5億ドル相当のスタートアップに出資することができた。