新型コロナウイルスの拡大抑止のため、震源地である中国・武漢市が事実上封鎖されてから1か月が経過した。いまだに終息の目処が立たない中、感染拡大以降はじめてとなる主要国の閣僚級会議G20が先日サウジアラビアで開催された。初日の会議では、中国経済の減速は避けられないという見方で一致した。
産業界にすでに影響が出ているが、なかでも生産・消費の両面で中国への依存度が高い巨大テック企業への影響は大きくなっていきそうだ。
製造業は脆弱性あらわに
Appleは02月17日、今年度第2四半期の売上が予想を下回る見込みだという記者発表をおこなった。原因はふたつある。ひとつは、iPhoneの生産が制限されていること。閉鎖されていた中国国内のiPhone製造工場は、02月10日に生産を再開したが、部品の輸送に関わる飛行機・船舶の数が減少していることが生産減へと繋がった。加えて、春節後の工場労働者の戻りが予想よりも遅く、通常通りの稼働とはなっていない。深センにあるiPhoneとiPadの部品メーカー工場のシニアマネージャーがThe Imformationに語ったところでは、彼の工場では稼働率は60%ほどとなっている。