今月中旬、フードデリバリーのDoorDashと民泊大手のAirbnbがIPO(株式公開)します。両社は、時価総額10億ドル以上のユニコーンで、急成長を遂げる企業の1つです。
パンデミックで多くの企業が打撃を受ける中、2社の評価額は、アナリストによる予想価格よりも高くなっています。
DoorDashの評価額は、250億ドルの予想でしたが、320億ドル(3兆1000億円)で設定されました。Airbnbは、300億ドルの予想に対して、最大で350億ドル(3兆6500億円)を目指しています。
数字
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DoorDashの売上は、今年9月末までで19億ドル(2000億円)、純損失は1億4900万ドルです。パンデミックによるフードデリバリーの需要増によって、前年同期間の売上5億8700万ドルから急増しています。
- Airbnbの売上は、今年9月末までで25億ドル(2600億円)、純損失は6億9700万ドルです。旅行業界の壊滅的な被害によって、前年同期間の売上37億ドルから減少しています。
なぜ重要?
このニュースは、3つのポイントを抑える必要があります。
- 両社は、パンデミックによって対照的な影響を受けました。DoorDashは、フードデリバリーの需要が爆発的に増えたことで、大きく成長しました。一方Airbnbは壊滅的な旅行需要により、従業員の25%を解雇しました。
- 異なる状況の2社ですが、パンデミック後に自社が成長し続けられると確信している意味で、共通しています。
- ただし、それが事実かは不明です。Doordashは、2020年2Qで2300万ドルの利益を上げましたが、業界リーダーが需要拡大の中で生み出した利益としては、少なすぎる懸念があります。壊滅的な打撃を受けたAirbnbは、国内旅行やリモートワーク需要によって回復を見せましたが、各国での規制やトラブルなどもあり、彼らの収益成長率が低下していくことを認めています。