フィンランドとスウェーデンが、相次いで北大西洋条約機構(NATO)への加盟申請を表明した。フィンランドは16日に正式表明、スウェーデンも追随している。
ロシアと国境を接するフィンランドは、第二次世界大戦でソ連に敗北したことをきっかけに軍事的中立を選択してきた。またスウェーデンに至っては、200年間にわたって軍事的非同盟を貫いており、いずれも安全保障上の大転換となる。
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ロシアとの約1300kmに及ぶ国境を接するフィンランドにとっては、中立政策の転換がロシアへの刺激を生み出し、新たなリスクにすらなり得る。また密接に結びついたロシア経済との関係が悪化する意味でも、リスクを背負った決定だと言える。
フィンランドとロシアの国境(フィンランドの東がロシア)(Google Map)
両国の決定を受けて、ロシアは苛立ちを隠していない。ロシア外務省は、安全保障上の脅威を阻止するために、軍事およびその他の報復措置を講じざるを得なくなると警告しており、緊張感が漂っている。
果たして、ロシアがフィンランドやスウェーデンに軍事侵攻をおこなう可能性はあるのだろうか?