⏩ 背景には、労働基準法改正によるトラックドライバーの働き方改革
⏩ トラック業界では90年代の規制緩和以降、長時間労働が広がる
⏩ 政府は高速道路の速度規制緩和など、対策を検討
日本の物流網をめぐる情勢が緊迫感を増している。来年4月以降、我々の手元へ迅速にモノが届きにくくなる可能性が高まっているのだ。
9月28日には岸田首相が東京都大田区の運送会社を視察し、10月末までに物流の緊急対策を取りまとめる方針を表明した。こうした緊迫感の背景にあるのは「2024年問題」とも呼ばれる、トラックドライバーの働き方改革をめぐる問題だ。
宅配などを利用する個人にとっても、商品などの入荷を待つ企業にとっても欠かせない物流は、トラックドライバーの活躍によって支えられている。そして、長距離運転に従事する大型トラックドライバーを中心に、トラック運送業は他の業種に比べて長時間の労働を強いられる傾向にある。
だが、2024年4月1日以降、そうしたトラックドライバーの働き方を見直す規制が施行される。