中国経済、「日本化」を回避か?各種指標に改善傾向も、不確実性への懸念も

公開日 2023年09月26日 16:33,

更新日 2025年02月14日 16:24

データ分析企業 World Economics による最新の調査によれば、中国経済は「日本化」を回避したかもしれない。

同国については、消費者物価指数(CPI)をはじめとした各種指標の下落によってデフレ圧力が示唆されており、「バランスシート不況」や「日本化(Japanification)」とも呼ばれる、長期的な経済低迷を懸念する声が高まっていた。

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しかし今回の調査によれば、同国における全部門の売上高成長指数(Sales Growth Index)は 53.1 に回復した他、9月の物価指数(Price Index)は 50.9 となった。中でもサービス部門の伸びは顕著で、同部門の物価指数は 53.2 となっている。こうした結果を踏まえて、同社は「中国のデフレが、日本型の超低成長あるいはマイナス成長時代の到来をもたらすという懸念は、誇張されている」としつつ、中国経済は「大幅に回復する」だろうと示唆した。

また Bloomberg は同調査について、中国が「最悪の状況を脱した可能性を示す、さらなる証拠」だと述べている。

先日、中国国家統計局によって発表された8月の鉱工業生産と小売売上高は、それぞれ 4.5% と 4.6% の成長となっており、いずれも市場予想を上回った。市場は「需要と消費の回復の兆し」と受け止めており、こうした一連のデータは、停滞から脱したことを示唆しているかもしれない。

しかし全体的に、中国経済には不確実性が残っているという見方も強く、国内需要の低迷と不動産セクターの苦境によって、同国の「経済的苦境はさらに深刻化している」という指摘もある。中国共産党は、自国経済の「日本化」という主張に強く反論しており、最近でも China Daily(中国日报)紙が「1990 年代の日本経済と現在の中国経済の類似点が、しばしば誇張されがち」だとする論考を掲載した。

今年に入ってから中国は、不動産最大手・碧桂園(Country Garden)の債務危機など、同国経済を牽引してきた不動産バブルの崩壊が、地方政府の債務問題に波及している他、人民元安にも直面している。また、日本を上回るスピードで進んでいく少子高齢化によって、構造的な脆弱性が顕在化することも懸念されている。

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