⏩ 旧規約の「軍事および戦争」目的での利用禁止を示した部分を削除
⏩ 武器の開発は依然として禁止するも、安全保障のユースケースに対応するためと説明
⏩ 今後、AI の安全性に関する議論が再燃する可能性も
2024年1月10日(現地時間)、対話型 AI の ChatGPT を手がける OpenAI が利用規約を更新し、軍事目的での使用禁止について謳った文言を削除した。同社はこの変更を公表しておらず、新興ニュースメディアの The Intercept が12日に報じたことで明らかになった。
OpenAI 側も自社製品の軍事利用を明確に否定しておらず、米軍との協力関係もすでに示唆している。「すべての人類に利益をもたらす」ことを使命とかかげる同社は、なぜ、AI の軍事利用を認める方針へ変わったのだろうか。
ChatGPT の軍事利用を可能に
OpenAI は1月10日に利用規約を変更し、ChatGPT などの自社製品について軍事目的での利用を認める方針に舵を切った。以前の規約では、自社製品の「軍事および戦争」目的での利用は禁じられていた。
古い規約の中で利用禁止事項を列挙した部分。赤い囲み(筆者による)の部分で「軍事および戦争」(Military and warfare)目的の利用を禁じている(OpenAI より)
OpenAI は「密かに」規約を更新し、「軍事および戦争」目的での利用禁止を謳った文言を削除した。