⏩ 性能はテスラ並み、価格はテスラの半額、「iPhone登場と同じ衝撃」との指摘も
⏩ 一方のApple、10年かけたEV開発を断念
⏩ スマホ市場の縮小から、同様のEV参入が相次ぐ可能性も
世界のスマートフォン市場で第3位のシェアを誇る中国・Xiaomi(シャオミ)が販売を開始した電気自動車(EV)・SU7 に大きな注目が集まっている。
一部有識者が「iPhone 登場と同じ衝撃」とも表現する Xiaomi の SU7 は、3月28日に販売が開始され、販売開始からわずか27分の間に、5万台の注文が入った。また、発売当日、上海にあるディーラー店舗にはおよそ1万人が押し寄せ、試乗の予約希望が殺到したとも報じられている。
では、一体なぜ Xiaomi が開発した EV にこれほど大きな注目が集まっているのか。そして、なぜ世界有数のスマホメーカーである同社は EV 市場に参入したのだろうか。
SU7とは何か
SU7 は、2021年から開発が進められてきたセダンタイプ EV で、上位スペックのモデルとして SU7 Pro と SU7 Max が展開されている。なお、こうしたモデルの名称については、大手スマホメーカーとして同じく EV 開発に取り組んでいた Apple の製品名称を意識していることも指摘されている。
Xiaomi HPより
とりわけ、最上位クラスの SU7 Max は、EV 最大手・Tesla(テスラ)のフラッグシップモデルであるモデルS と遜色ない性能を誇る。航続可能距離は800kmで、停止状態から時速100kmに達するまでの時間は2.78秒と、いずれの指標でもモデルSをわずかに上回る(モデルSはそれぞれ715km、3.2秒)。
性能の高さに加え、SU7 で最も注目するべきは破格の安さだ。SU7 Max の価格は29.99万元(約630万円)と、モデルS(約1,470万円)の半額以下に設定されている。
言い換えれば SU7 の最大の特徴は、圧倒的なコスパの高さにある。
なぜ注目されているのか
そのため、今回の発売に注目が集まる背景には、高いコスパを実現させた Xiaomi 独特のビジネスモデルに加え、Apple が最近になって EV 開発を断念したことがある。