⏩ 回答の正確性やリアルタイム情報の取得に課題も
⏩ Microsoftは検索エンジン「Bing」にChatGPTを導入、Googleは大規模言語学習で検索機能を強化する方針
自然言語学習モデルを開発する企業のOpenAIが、AIチャットボットのChatGPTを公開した。公開開始以来、高精度な文章生成能力からユーザー数を5日間で100万人以上に伸ばしている。
ChatGPTは自然な文章を生成できるほか、料理のレシピからプログラムコードまで幅広く対応している。その性能の高さは、学習における不正行為への懸念を生じさせ、米・ニューヨークの教育機関ではChatGPTへのアクセスを禁止したと報じられた。
さらにChatGPTは、Google検索に代替されるのではないかとの議論がある。同社はChatGPTの台頭を深刻な脅威と捉えており、社内のグループの再編成やAIの新製品開発を急いでいる。
では、ChatGPTとはどのような技術で、Google検索を凌駕する可能性を秘めているのだろうか?
ChatGPTとは何か
ChatGPTとはどのようなサービスなのだろうか。その概要を詳しく見ていこう。
対話式のAI
ChatGPTは、AI研究企業のOpenAIによって開発された言語処理モデルおよびそれを用いたAIチャットボットだ。以下のように、チャット形式のUIに対して、質問や会話を打ち込むと、AIがそれに対する適切な回答を行うような仕組みとなっている。
ChatGPT(筆者撮影)
同サービスは、人間のフィードバックに基づく強化学習の手法「Reinforcement Learning from Human Feedback (RLHF)」を用いており、ヘイトや暴力的表現を排除した自然な文章を生成することができる。ChatGPTは現在、無料で提供されている。