⏩ 解禁許可を得たのはGM傘下のCruiseとGoogleスピンオフのWaymo
⏩ 許可直後に事故も発生、安全性を中心に論争
⏩ 過去の失敗があるだけに、賭けが報われるかがポイント
2023年8月10日(現地時間)、自動運転企業の Waymo と Cruise は、カリフォルニア州サンフランシスコ全域で、有料のロボタクシーを24時間365日提供する許可を規制当局から勝ち取った。
Waymo のテケドラ・マワカナ(Tekedra Mawakana)共同CEO は、「今日の許可は、サンフランシスコでの商業活動の真の始まりを示すものである」と述べ、Cruise のカイル・ボート(Kyle Vogt)CEO も「業界にとっては大きなマイルストーンだ」とした。
Waymo は2018年にアリゾナ州フェニックス、Cruise は2022年にサンフランシスコにおいて、それぞれ限られた条件の中で商業利用を開始し、徐々にサービスを拡大させている。8月上旬時点で、両社合わせておよそ600台のロボタクシーがサンフランシスコ市内で運用中だ。
一方で、ロボタクシーの拡大に反対する人々の中には、車のボンネットに三角コーンを置いて停車させようとする者まで出てきた。Safe Street Rebel という団体は、「コーンと空のタクシーだけで、誰でもユニコーンを作ることができます」と述べ、コーンの置かれたタクシーを一角獣のユニコーンにたとえるという皮肉(ユニコーンは評価額10億ドル以上の、設立10年以内の未上場企業も指す)を込めて抗議活動をおこなっている。
なぜ、ロボタクシーの拡大は議論を巻き起こしているのだろうか。そして、今回の決定が意味することとは何なのだろうか。