⏩ 停止命令を受けたのは8月から24時間サービスを提供していたCruise
⏩ 相次いだ事故に加え、その対応をめぐって当局に不信感を与える
⏩ ホンダと進める日本のロボタクシー事業への影響は
2023年10月24日(現地時間)、米・カリフォルニア州車両管理局(DMV)はロボタクシー事業を運営する Cruise に対し、サンフランシスコ全域でのロボタクシーの運行を無期限で停止することを発表した。
DMV は運行取り消しの理由として、同社のロボタクシーが公共道路を走行するには安全ではないと判断したこと、安全性に関する情報を偽っていたことなどを挙げている。
発表を受け、Cruise はカリフォルニア州だけでなく、米国全土でのロボタクシーの運行を一時的に中断することを決定した。
カリフォルニア州では、今年8月からゼネラル・モーターズ(GM)の傘下にある Cruise のほか、Google のスピンオフ企業である Waymo が24時間のロボタクシーサービスを解禁したばかりだ。
一方、ロボタクシーは運行開始以降、事故が相次いでいた。8月には、Cruise のロボタクシーが緊急走行中の緊急車両と衝突する事故を起こし、今回の命令前の10月初旬にも、歩行者を下敷きにして走行する事故が発生していた。
ただ、8月のサービス解禁以前からロボタクシーが事故を起こすことは問題視されていた。その意味では、解禁後に停止を命じた当局の判断には一貫性がないように見えるかもしれない。
なぜ今回、運行停止命令が下されたのだろうか。そして、Cruise の米国全土でのサービス一時停止は、同社の事業やロボタクシー業界にどのような影響をもたらすのだろうか。