Kamala Harris(Gage Skidmore, CC BY-SA 2.0) , Illustration by The HEADLINE

カマラ・ハリス大統領候補は、未実現のキャピタルゲインへの課税という「狂気じみた」アイデアを支持しているのか?

公開日 2024年08月26日 16:07,

更新日 2024年08月27日 18:28,

有料記事 / アメリカ(北米) / 経済

この記事のまとめ
💡カマラ・ハリス氏による「未実現のキャピタルゲインへの課税」案が話題

⏩ ハリス氏、実際に何を言っている?背景にあるバイデン政権による予算案
⏩ そもそも「未実現のキャピタルゲイン」とは何か
⏩ 転機となった ProPublica による報道と、課税への要求が高まる背景

22日の米・民主党全国大会で、カマラ・ハリス副大統領は同党の大統領候補として正式な指名を受けて、受託演説をおこなった。一方、ハリス氏をめぐって話題となっているのが、未実現のキャピタルゲインへの課税(詳しくは後述)を求めている、という主張だ。

たとえば保守系評論家マイク・セルノビッチ氏は、自宅を所有している場合、現在の資産価値から購入価格を差し引いた金額(つまり現時点で確定していない未実現の利益)の 25% を米・内国歳入庁(IRS)に支払う必要があり、それが「カマラ・ハリスの提案によって課税される、未実現キャピタルゲインだ」と述べた

また投資家のロバート・ネルソンは、「未実現利益への課税は、本当に最も狂気じみた、経済を破壊して、イノベーションを殺し、市場を崩壊させる」アイデアだと非難する。

一方、新興メディア Axios のダン・プリマックは、この未実現キャピタルゲイン課税をめぐっては「ソーシャルメディア上で多くの議論や誤報、パニックが巻き起こっている」と指摘しており、誤った情報をもとにハリス氏が攻撃されていることを示唆する。

一体、カマラ・ハリス氏は何を主張しており、もし同氏が大統領となった場合、本当に未実現のキャピタルゲインに課税されるのだろうか?

「未実現のキャピタルゲインへの課税」とは

続きを読む

この続き: 3,924文字 / 画像0枚

この記事を読むためには、月額980円のメンバーシップに参加するか単体購入が必要です。10日間の無料トライアルで、いますぐ読むことができます。

いますぐ無料トライアル

すでにメンバーシップに入っている方や単体購入されている方は、こちらからログインしてください。

メンバーシップに関するご質問、決済や支払い方法などについては、「よくある質問」をご覧ください。

✍🏻 著者
編集長 / 早稲田大学招聘講師
1989年東京都生まれ。2015年、起業した会社を東証一部上場企業に売却後、2020年に本誌立ち上げ。早稲田大学政治学研究科 修士課程修了(政治学)。日テレ系『DayDay.』火曜日コメンテーターの他、『スッキリ』(月曜日)、Abema TV『ABEMAヒルズ』、現代ビジネス、TBS系『サンデー・ジャポン』などでもニュース解説。関心領域は、メディアや政治思想、近代東アジアなど。
最新情報を受け取る

ニュースレターやTwitterをチェックして、最新の記事やニュースを受け取ってください。

🎀 おすすめの記事

わたしたちについて

法人サポーターのお願い

👑 法人サポーター

🔥 いま読まれている記事

ニュースレターを受け取る