⏩ Microsoft も含め、世界の時価総額トップ3が集結
⏩ 背景には、IPO を見据えた OpenAI の変化も示唆
⏩ Nvidia にとっては諸刃の剣となる可能性も?
2024年8月28日(現地時間)、Apple と Nvidia が OpenAI に対する投資を検討していると報じられた。
Apple と Nvidia が参画すれば、すでに出資している Microsoft と合わせて、時価総額ランキング世界トップ3の企業が OpenAI へ投資をすることになる。各社がいくら投資するかは不明だ。
以前本誌でも報じた通り、OpenAI は今年、人件費やモデルのトレーニングコストに最大で85億ドル(約1兆2,750億円)を費やすと見られており、現金を必要としている。同社のサラ・フライアーCFO が従業員宛てに共有したメモによれば、今回の調達はコンピューティング能力やその他の運営費を賄うためのものだという。
この資金調達によって、現在860億ドル(約12兆4,000億円)と見られる OpenAI の評価額は、1,000億ドル(約14兆5,000億円)を超えると予測されている。なお、2012年に Facebook(現 Meta)が新規株式公開(IPO)を果たしたときの評価額は約1,040億ドル(当時のレートで約8兆3,200億円)だった。
ただ後述する通り、OpenAI には同社特有の組織構造があり、投資家が得られる利益には上限が設定されている。そのため、OpenAI への投資には一定の障害があったはずだ。なぜ、このタイミングで、世界のトップ企業が OpenAI への投資交渉に集結しているのだろうか。