今月2日、大手スポーツブランドNIKEが、バーチャルアイテムの商標を申請した。
米国特許商標庁(USPTO)の記録によれば、申請は10月27日から28日にかけておこなわれており、「NIKE」「JUST DO IT」という文字列や、同ブランドを象徴するスウッシュ、ジャンプマン、エアジョーダンなど、計7種類の申請書が提出されている。
また、申請理由には「ダウンロード可能な仮想商品、すなわち、オンラインおよびオンライン仮想世界で使用する」ことを目的としていると記載されており、同社がメタバース市場へ参入する可能性も報じられた。
本稿では、NIKEがバーチャルアイテムの商標を申請した目的と背景を探りながら、メタバースとファッションの今後を追っていこう。
NIKEがメタバースに参入?
今回のNIKE社の商標申請は、同社のロゴを刻印したバーチャルアイテムの利用を制限し、現実世界と同様に、仮想世界においても同社の権利とブランドを明示的に保護することを意図したものだ。
これにより、近年勃興を見せるメタバースの時代においても、ゲーム内などでアバターが着用する衣服などにNIKEのコピー商品が出現することを防げるようになる。同時に注目されているのが、NIKEがデジタル世界においてもバーチャルブランドのスニーカーやアパレルを製造・販売する可能性だ。CNBCによれば、その見込みは次の2つの理由により蓋然性が高い。