米・主要IT企業(ビッグテック)が相次いで4-6月期(第2四半期)決算を発表した。世界的な景気減速が懸念される中で、各社の決算内容は波乱を呼んでいる。
ビッグテック各社の明暗を分けた要素は何なのか?また、ビッグテック株をめぐる今後の見通しはどのようになっているのか?各社の決算内容を見ていく。
米ビッグテックの第2四半期決算
今年の第2四半期の決算は、新型コロナウイルスのパンデミックと、ロシアによるウクライナ侵攻等の影響を受けた世界的なインフレ、そしてドル高といった様々な影響を受けた。しかし、ビッグテック各社が発表した決算内容には明暗が分かれている。
Alphabet(Google):ネット広告への逆風に耐える
Google親会社のAlphabetは、ネット広告市場の伸び悩みの中で売上高増を達成したものの、市場予想を下回る結果となった。
同社の第2四半期の売上高は696億8,500万ドル(約9兆5,000億円)で前年比12%増となったものの、Yahoo Financeによるアナリスト予測の700億ドルを下回った。また、利益は160億200万ドル(約2兆1,800億円)で前年比13%減だった。景気低迷の懸念を前に多くの企業がインターネット広告支出を削減する苦境に直面しているものの、他社と比較して善戦している状態だ。
また成熟しつつある検索事業に替わって注目を集めるクラウド事業は、売上高を前年の46億ドルから63億ドルまで伸ばした。同事業はAmazonとMicrosoftを追う3位につけており、黒字化に向けて引き続き投資をしていく見込みとなっている。
Microsoft:増収増益も予想を下回る
Microsoftは、4-6月期を増収増益としたものの、増収率は2020年以来で最低の水準となった。