9月25日に開かれたイタリア総選挙の結果、「イタリアの同胞」の党首ジョルジャ・メローニが首相に就任した。これにより、イタリア初の女性首相が誕生した形となる。
反LGBTQの権利、反同性婚、反移民といった政治思想を掲げるメローニは「極右」に位置づけられている。10月22日に発足した内閣で連立を組むのは、やはり右寄りの同盟党(*1)とフォルツァ・イタリア党だ。
なぜイタリアで、このような政権が誕生したのだろうか?
(*1)党名の原語表記(Lega)には「党」にあたる語は含まれていないが、読みやすさを考慮して「同盟党」と表記する。以下、他政党についても同様。
メローニ政権の概要
イタリアの同胞党の党首ジョルジャ・メローニは、これまでも各種メディアで「極右」として警戒されてきた。彼女が首相に選ばれた理由を考えるためには、まずその経歴・思想を確認する必要がある。
ジョルジャ・メローニについて
1977年生まれの若き新首相ジョルジャ・メローニは、イタリアの同胞という党を10年間指揮してきた政治家だ。