⏩ SGEは数週間以内に試験的にサービス開始、数か月後には一般公開か
⏩ AIによるコンテンツの学習について、パブリッシャーから懸念の声
⏩ 将来的にはフェアユースを再定義する可能性も
5月10日、Googleが毎年恒例となる開発者向けイベントを開催した。その中でも特段目を惹くのが、新たな検索モデルであるSearch Generative Experience(SGE)だ。これは、以前から「Magiプロジェクト」として進行していたものと推測されている。Googleは数週間以内に米国で試験的にサービスを開始、一般利用の開始は数カ月後の見込みだとしており、サービス公開後は、ユーザー体験の大幅な向上が見込まれる。
一方、報道機関やサイト運営者などのパブリッシャーからは、懸念や批判の声が相次いでいる。FOX放送の創設などに携わったメディア界の重鎮バリー・ディラー氏は、「人工知能(AI)は(中略)パブリッシャーにとって破壊的な存在になりうる」と警告した。
ユーザーたちが期待を寄せる一方で、なぜこういった懸念がなされているのだろうか?SGE公開によって懸念される課題と、今後予測される動きをみていこう。
Googleが発表したAI検索とは?
まず、今回発表されたAI検索「Search Generative Experience(SGE)」の仕組みと、以前から議論となっているGoogleの情報利用問題を見ていこう。