⏩ 国内外で深刻化するスマホ依存症への対処を本格化
⏩ 政府によるテック企業後押しが一転、ガイドラインで再び苦境か
⏩ 既に中国テック大手の株価は下落…検閲問題への懸念も
現在、中国では子どものスマートフォン依存が問題視されている。特に子どもたちが長期休みを迎えると、国内では議論が活発化する傾向にある。
今年2月には、少年が父親に対して「返せ!」と叫びながら凶器を突きつける、衝撃的な映像が中国国内のソーシャルメディアで拡散された。この映像は中国の広西チワン族自治区で撮影されたもので、少年の父親がスマートフォンを取り上げたところ、少年が腹を立てて父親を脅したという。少年が紅領巾と呼ばれる赤いスカーフを身に着けていることから、騒動は小学校の冬期休暇明けに起きたものと推測されている。
そして8月2日、中国国家インターネット情報弁公室は未成年者(18歳未満)のスマートフォン等の利用を制限するガイドライン案を示した。2019年及び2021年のゲーム規制に続き、依存対策をスマートフォンにも展開した形だが、国家主体でのスマートフォン制限は国際的に見ても異例だ。
一体、中国政府が厳しくスマートフォンを制限する理由は何なのだろうか?また、この制限は中国になにをもたらすのだろうか?
新ガイドラインの概要
国家インターネット情報弁公室が8月2日に発表した新ガイドラインは、子どもたちのスマートフォン利用時間を年齢に応じて40分から2時間に制限する。