Benjamin Netanyahu(President.gov.ua, CC BY 4.0), Sayyid Hassan Nasrallah(Ali Khamenei's office, CC BY 4.0 DEED), Illustration by The HEADLINE

イスラエルとハマス、戦争状態に突入 = これまでの動きを簡単に掴む

公開日 2023年10月10日 19:26,

更新日 2023年10月11日 18:56,

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この記事のまとめ
⚡️イスラエルとハマスが戦争状態に突入

⏩ 7日、パレスチナのハマス側がロケット弾を発射
⏩ イスラエル側が報復を開始、死者は増え続け9日には1,500人超え
⏩ 欧米諸国は一致してハマスを非難するが、足並みの乱れも

2023年10月7日(現地時間)、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)が、イスラエルに対して前例のない攻撃を開始した。ハマスは、アメリカ、イギリスをはじめとする数十の国からテロ組織に指定されている

イスラエル側も翌日には宣戦布告をおこない、報復攻撃を始めたことで戦闘は激化している。

イスラエルとハマスによる衝突の背景は、両者の長年にわたる争いの歴史を振り返る必要があるため、詳細には立ち入らない。本記事では、先週末から始まった一連の戦闘が、どのように始まり、現在どのような状況に至っているかを概観していく。

イスラエルとパレスチナは、なぜ長年対立しているのか?
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7日:始まりはロケット弾の発射

10月7日午前6時35分(イスラエル現地時間)、ハマスがイスラエルに向けてロケット弾の発射を始めた。同日は、ユダヤ教の安息日とシムハット・トーラーという祭日にあたる日だった。

ハマスの軍事部門エゼディン・アル・カッサム旅団のモハメッド・デイフ(Mohammed Deif)司令官は、「アルアクサ・ストーム」(Al-Aqsa Storm)と称する作戦における当初の攻撃で、5,000発のロケット弾を発射したという。なおイスラエル国防軍は、その数を2,200発だったと主張している

ハマスのハレド・カドミ(Khaled Qadomi)報道官は、今回の作戦が実行された経緯について、イスラム教の最も聖なる地の1つ、エルサレムのアルアクサ・モスクにおいて、イスラエルの政治家および入植者らが繰り返してきた挑発と、パレスチナ人が受けた数十年にわたる暴力と差別に対抗することが目的だと説明する。

イスラエルと米国の当局者らによれば、イスラエルの諜報機関は、今回のハマスによる大規模な攻撃の兆候を掴んでいなかったいう。ハマスは、イスラエルの防空システム「アイアン・ドーム」の脆弱性について研究していたほか、新型のミサイルシステムを利用するなどして、防空体制をかいくぐることに成功したと見られている


ハマス軍事部門エゼディン・アル・カッサム旅団が公開した映像より(Telegram

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✍🏻 著者
シニアリサーチャー
早稲田大学政治学研究科修士課程修了。関心領域は、政治哲学・西洋政治思想史・倫理学など。
編集長 / 早稲田大学招聘講師
1989年東京都生まれ。2015年、起業した会社を東証一部上場企業に売却後、2020年に本誌立ち上げ。早稲田大学政治学研究科 修士課程修了(政治学)。日テレ系『DayDay.』火曜日コメンテーターの他、『スッキリ』(月曜日)、Abema TV『ABEMAヒルズ』、現代ビジネス、TBS系『サンデー・ジャポン』などでもニュース解説。関心領域は、メディアや政治思想、近代東アジアなど。
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