⏩ G-Dragon や『パラサイト』俳優のイ・ソンギュンなどに薬物疑惑
⏩ 韓国全体でも薬物流行が社会問題化
⏩ 流通経路やリハビリ施設とともに、著名人特有の課題が背景に
韓国では現在、著名人に対する薬物疑惑が浮上している。映画『バーニング』や Netflix の人気ドラマ『地獄が呼んでいる』(原題:The Hellbound)に出演した俳優・劉亞仁(ユ・アイン)、K-POP グループ・BIGBANG のリーダーで、「キング・オブ・K-POP」とも呼ばれる G-Dragon(*1)、大ヒット映画『パラサイト』に出演した俳優・李善均(イ・ソンギュン)らが疑惑の対象だ。
ユ・アインは、今年2月から3月にかけてマリファナ、プロポフォール、コカイン、ケタミンの陽性反応が出ており、10月に麻薬類管理に関する法律違反などで在宅起訴された。G-Dragon とイ・ソンギュンは容疑を否認しており、11月現在、検査結果は陰性となっている。
薬物疑惑が持ち上がると、彼らには冷ややかな反応が向けられた。たとえば、韓国発のアパレル EC・Musinsa などの小売大手は、ユ・アインを使用したプロモーション広告を削除している。5月には、ユ・アインが裁判所の尋問を終えた後、庁舎の外で何者かによって飲料入りのペットボトルを投げつけられた。自動車大手・BMW コリアは「国民感情の悪化」を懸念し、11月上旬に G-Dragon を使用したプロモーション画像や動画を削除した。
5月、庁舎から出たユ・アインに対して背後からペットボトルが投げつけられた(動画1:07あたり)
そして韓国では現在、著名人にとどまらず若者の間でも薬物が流行している。なぜ、韓国で薬物が蔓延する事態となっているのだろうか。
(*1)G-Dragon は2011年、日本で大麻を使用した疑いで摘発され、ソウル中央地検から起訴猶予処分が下されたことがある。
何が起きているのか
韓国では現在、薬物犯罪が増加の一途を辿っている。