東海地方、2日午後から3日午前中にかけて線状降水帯および大雨災害の危険性
公開日 2023年06月02日 05:16,
更新日 2023年10月26日 20:14
6月2日5時13分、名古屋地方気象台は、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性を発表した。東海地方では、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒し、うねりを伴った高波に注意・警戒する必要がある。
名古屋地方気象台の発表内容
東海地方では、2日午後から3日午前中にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。また、3日にかけて、海上はうねりを伴ってしける見込みです。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒し、うねりを伴った高波に注意・警戒してください。
気象概況
大型の台風第2号は、2日4時には与論島付近にあって、1時間におよそ20kmの速さで北東へ進んでいます。また、前線が対馬海峡から西日本を通って、日本の東へのびており、2日は西日本から東日本の日本海側に北上した後、3日にかけて西日本から東日本の太平洋側に南下する見込みです。
東海地方では、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動が活発となるため、雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。
愛知県や岐阜県、静岡県では、警報級の大雨となる見込みです。三重県でも雨雲が予想よりも発達し、停滞した場合には、警報級の大雨となる可能性があります。
また、海上ではうねりを伴ってしける見込みです。台風の進路によっては、警報級の高波となる可能性があります。
雨の予想
2日に予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
愛知県 60mm
岐阜県 60mm
三重県 60mm
静岡県 70mm
3日に予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
愛知県 30mm
三重県 30mm
静岡県 50mm
2日6時から3日6時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
愛知県 250mm
岐阜県 250mm
三重県 200mm
静岡県 350mm
その後、3日6時から4日6時までに予想される24時間降水量は、多い所で、
静岡県 およそ50mm
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに降水量が増えるおそれがあります。
波の予想
2日から3日に予想される波の高さ
愛知県 外海 5m うねりを伴う
愛知県 内海 2.5m うねりを伴う
三重県 外海 5m うねりを伴う
三重県 伊勢志摩内海 2.5m うねりを伴う
三重県 内海 2m うねりを伴う
静岡県 5m うねりを伴う
防災事項
土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒し、うねりを伴った高波に注意・警戒してください。また、落雷、突風、降ひょうに注意してください。
補足事項
今後発表する防災気象情報に留意してください。また、土砂災害、浸水害、洪水害の危険度に関しては、10分毎に更新されるこれらのキキクル(危険度分布)を確認してください。
次の「大雨と高波に関する東海地方気象情報」は、2日16時頃に発表する予定です。
🚨 お住まいの方は、気象情報などにご注意下さい
- 崖や川の近くなど、危険な場所にいる方(土砂災害警戒区域や浸水想定区域など、災害が想定される区域にいる方)は、地元市町村から発令されている避難情報に従い、直ちに適切な避難行動をとってください。
- 周りの状況を確認し、避難場所への避難がかえって危険な場合は、少しでも崖や沢から離れた建物や、少しでも浸水しにくい高い場所に移動するなど、身の安全を確保してください。
- 市町村から避難情報が発令されていなくても、今後、急激に状況が悪化するおそれもあります。キキクル(危険度分布)や水位情報等の情報を確認し、少しでも危険を感じた場合には、自ら安全な場所へ移動する判断をしてください。
- 大雨の被害は、お住いの地域によって種類や危険度が異なります。たとえば河川の近くや低地は浸水被害、山沿いは土砂災害の危険性が高まります。またご高齢の方や避難に時間を要する方は、早めの避難開始が望ましくなっています。
💡 線状降水帯とは
線状降水帯とは、発達した雨雲(積乱雲)が組織化した積乱雲群が、数時間にわたりほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域のことです。
毎年のように線状降水帯による顕著な大雨が発生し、数多くの甚大な災害が生じています。周辺地域に住む方は、今後の気象情報や警戒情報に十分注意して下さい。